2020年12月19日(土)
葬儀と供養の情報発信【2】 「お葬式の費用について」
日々の暮らしの中で「お葬式の費用」に関する資料を目にすることはないでしょう。
一昔前は葬儀費用が高かった、あの葬儀社にだまされたなど、
「お葬式の費用」はかなり怪しい事柄の代名詞でした。
しかし昨今は、インターネットの普及により料金の明確が進み、家族葬による小規模化の影響もあり、
「非常に高かった」と言う声は聞かなくなりました。
だからと言って知らなくてもよいというわけではありません。
葬儀というものはある日、突然やってきます。大まかな情報をもっていないと、
必要のない出費をしてしまう可能性もあります。この機会に「お葬式費用」について知っておきましょう。
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▼一般的なことですが……
つまり葬儀費用は家ごとに異なるので、知人の家の情報はあまり参考にならないということです。
では、お葬式費用に関する詳細を見ていきたいと思います。
▼「お葬式費用の内訳」ですが、大きく分けて 5つ あります。
(1)葬儀を行うために必要なもの
(2)香典に対する返礼品
(3)料理
(4)お布施
(5)その他(火葬料や心づけ) などがあります。
では各項目のポイントを説明していきます。
①葬儀を行うために必要なもの
・まず祭壇があります。従来からあるお宮がついた祭壇、お花で華やかに飾る花祭壇などがあります。
・次にお棺。白木のもの、布で装飾された布張り棺、火葬時に二酸化炭素の排出量の少ない段ボール素材の
エコ棺などがあります。
・収骨容器も色々あります。白い陶器のものが一般的ですが、きれいな九谷焼の壺もあります。
大理石でできたものや自分で焼いた壺を使用する人もいます。ただし地域により必要な大きさが
まちまちで、すべてのお骨を持ち帰る場所、お骨の一部だけ持ち帰る所、各地の風習に従って用意します。
その他 亡くなった場所から安置するまでの搬送料金、霊柩車、マイクロバス、遺影写真、ご遺体が変化
しないように体を冷やすドライアイス、施設使用料、スタッフ費用などがあります。
②香典に対する返礼品
・「香典をご辞退」「会葬をご辞退」であれば、返礼品を用意する必要はありません。
しかし特に制約を設けていない場合は、返礼品を用意します。多くの葬儀社は、使用した数量で清算
してくれるので、少し多めに用意しておくと安心です。
・返礼品を選ぶ目安として 香典の半返しを基準とします。
一般の方の香典が5000円であれば、2500円~3000円の商品を用意します。
親族のみの葬儀では、香典金額も高いので、3000円~5000円程度の商品が良いでしょう。
・商品は、お茶やお酒以外にも洋菓子や調味料、洗剤やタオルなど多種多様な商品が出回るように
なりました。基本的に仏事は、使ってなくなるもの、後に残らないものがよいとされています。
・お葬式では会葬品だけを渡し、後日 お礼の商品を送る場合もあります。
③料理
家族だけのお葬式では、用意しなくてもよいと思います。しかし親戚や会葬者がいる場合は、接待する
場でもあるので準備します。
・通夜での料理は通夜振る舞いと呼びます。人数が多くなった場合や急な会葬者にも対応できるように
オードブル形式を用いています。内容は、お寿司、オードブル、てんぷら、煮物などです。
・葬儀のあとの食事は、「忌中払い」と言います。ここでは近しい人だけが同席し、人数が把握できるため
一人一人のお膳を用意します。最近は火葬場の控室で折詰弁当を召し上がることが多くなりました。
金額は3000円~6000円程度が目安となります。
・住職が一緒に食事をとらない場合は、お食事代として御膳料を用意します。
④御布施
・菩提寺がある方は
金額はお寺によって異なります。また戒名によっても変わるので、
直接ご住職に確認すると正しい情報を把握することができます。
・菩提寺がない方は
紹介先からお布施金額を提示してもらいます。
ご住職を手配する方法として
▶葬儀社に紹介してもらう
▶ネットや知人の紹介を通じて自分で手配する などがあります。
⑤その他
・火葬料について
公営火葬場は、住民票がある市区町村では安く利用できますが、市外の人が利用すると割高となります。
民営火葬場は、公営に比べると高額です。
・心づけは、
お葬式を行うにあたり、お世話になった方にお礼として手渡します。
最近は家族葬の影響もあり、渡す機会が減りました。しかしお葬式では急に必要になることもあるので、
ポチ袋に現金を入れて複数枚用意しておくと安心です。
▼最後にポイントとして
・お葬式の内容は家ごとで異なるので、各家庭に合った見積書を事前にもらっておきましょう。
・葬儀社を訪問することにより、信頼できる会社かどうか、相談しやすい会社か雰囲気が確認できます。
・ご葬儀のあと法要や新盆供養などもあるので、無理のない葬儀を行うことが大切です。